"www.welovespice.com" 〜『カリーは医食同源 越中富山の地からエスニック&スパイス料理を』
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ニンジン

人参 写真
〜カロテン含有量は野菜中トップクラス、皮ごと食べればさらに有効〜

ニンジンといえばβ―カロテンと言っていいほど、このニンジンにはβ―カロテンが多く含まれています。
カロテンは体内に入るとビタミンAに変わります。
ビタミンAは皮膚や内臓・目の粘膜を強化し、表面をなめらかに保つ作用があります。
ニンジンを含め、野菜のカロテンは体内で必要なだけビタミンAにかわり、残りは抗酸化物質として働くので、
これにより高脂血症、動脈硬化、さらには肺ガンやすい臓ガン、悪性腫瘍を抑える効果が期待できます。
カロテンは油と一緒に摂ると吸収率がアップするので、炒め物などにして食べるといいでしょう。
また、カロテンは皮の近くに多いので、皮はむかずに使うか、できるだけ薄くむくようにすることをお勧めします。
最近、生のニンジンにビタミンCを壊す「アスコルビナーゼ」という成分が含まれていることが
よく取り上げられていますが、生食するときはアスコルビナーゼの働きをなくす作用のあるレモン果汁をたらすなど、
工夫をしましょう。

古代、野生種の葉を薬用とされてきたニンジンの栽培種の原産地はアフガニスタンです。
おそらくトルコで野生種と混雑して12世紀にヨーロッパに伝わりました。
日本には東洋系の長根種が17世紀までに渡来し、18世紀には黄、赤、紫、白色のニンジンが記録されています。
ヨーロッパ系も江戸時代後期には長崎で馴化して暖地型の基礎となり、明治時代の導入では北海道などに
寒地型として土着しました。

ヨーロッパ系
丸い玉人参からゴボウのような大長まで様々な品種が導入されました。
基本的にとう立ちの遅い寒地型で、春・初夏播きで、夏から秋に収穫します。
現在は五寸型の改良が進んで、全国的に五寸の一代雑種(F1)が生産されています。

東洋系
明治以降ヨーロッパ系の品種が多数導入されるなかで、東洋系の在来品種も長く並存していましたが、
1970年代に「金時」を残してほぼ全滅しました。

金時群
根長30cmの長円錐形で先が尖り、いぼが白く隆起します。
肉質は柔軟で甘くニンジンの臭みが少なく、煮くずれせず醤油味の煮物に適しています。
しかし栽培に深い耕土を要し、晩生でとう立ちが早いため昨期が限られ収穫量が少ないです。
京都に近い大阪が本場で、京都では「京ニンジン」、大阪では「大阪ニンジン」と呼ばれています。