"www.welovespice.com" 〜『カリーは医食同源 越中富山の地からエスニック&スパイス料理を』
越中富山の地からスパイスと健康の情報を発信!「カリーは医食同源」を合言葉にマレー料理、スパイス料理のレシピを公開します

牛肉

〜貧血、疲労回復、虚弱体質の改善に効果抜群〜

牛肉に含まれる主な栄養素はたんぱく質と脂質を筆頭に、鉄や亜鉛をはじめとするミネラルも豊富です。
牛肉のたんぱく質はアミノ酸の組成が人の筋肉に近く、非常に消化吸収のよいことが特徴的です。
体力の維持、病後の虚弱体質や気力低下の回復にはたんぱく質は欠かせません。
また牛肉に含まれる鉄は、ヘム鉄を呼ばれるタイプで、その吸収率は植物性の食品に含まれる
非ヘム鉄に比べて数倍もよくなります。
牛肉を摂るときは、ビタミンCを多く含む食品と一緒に摂ることをお勧めします。
ビタミンCと一緒に摂取することで、ストレスへの抵抗力を高めるのに役立つだけでなく、
鉄の吸収率が高まり、鉄欠乏性貧血や疲労倦怠に効果を発揮します。

牛肉を食用にした歴史は古く、約9000年前には西アジアで家畜化されていました。
日本には縄文晩期から弥生時代ごろ、ユーラシア大陸から朝鮮半島を経てもたらされたとみられています。
日常的に食べられるようになったのは大正時代と最近のことです。

肉の熟成(エージング) 肉の本当のうまみを味わうためには「熟成」という過程が不可欠です。
熟成とははじめに肉が硬くなったあと、低温で貯蔵することで食肉がやわらかくなり、
味や香りが向上する過程のことです。
熟成中には、筋肉の中でおこる複雑な化学反応によってうまみ成分のイノシン酸が生成され、
肉のうま味や香りが生まれます。
熟成の期間は貯蔵時の温度によって違いますが、2〜4℃で貯蔵した場合牛肉では10日前後、豚肉で3〜4日は
最低必要とされています。

牛肉の部位

【肩ロース】
ロースとは背中の筋肉部分を示す名称で、頭に近い部分を肩ロースといいます。
脂肪が適度にあり霜降りになりやすく、形や風味がよく肉質はややきめが粗くかたいのが特徴です。
薄切りにしてすき焼き、しゃぶしゃぶ、焼肉などにします。煮込み料理にも適しています。

【リブロース】
肩ロースから続く部分で、いちばん厚みのある部位です。
きめの細かい優れた肉質の部位で、やわらかくて風味がよく筋が少ないのでブロックのまま焼く
ローストビーフや厚切りのステーキには最適です。

【サーロイン】
リブロースに続く背中の部分で、ヒレ・リブロースと並ぶ最高級部位の一つです。
あまり運動しない部分なので筋が少なく、ヒレに次いでやわらかいのが特徴です。
霜降りになりやすく風味も良いので、肉そのものを味わうステーキに最適です。

【ヒレ】
サーロインの内側にある細長い部分で、ウシ1頭分の3%ほどしかとれない最高級部位です。
牛肉の中で一番やわらかく、脂肪が少ないあっさりした味です。
厚切りにしてステーキで味わうのが一般的です。

【ともばら】
肋骨周りの肉を「ばら」と呼びますが、その後ろ寄りの部分を指します。
赤身肉と脂肪が交互に層をなし、三枚肉とも呼ばれています。
いつも動いている筋肉なので肉質はきめが粗く硬めですが、脂肪が多く、霜降りになりやすいので味は濃厚です。
焼肉以外に、シチューや煮込み料理などに向いています。

【かたばら】
「ばら」の前よりの部分です。呼吸などで常に動いている部分なので繊維質で固く、
ともばらと同様に脂身を生かした料理に最適です。薄切りにして焼肉、角切りにしてシチューなどに使います。

【うちもも】
ももは「うちもも」と「しんたま」に分けられます。ももの内側にあるうちももは、赤身の大きなかたまりで、
牛肉の部位中もっとも脂肪が少ないのが特徴です。ステーキ、焼肉、煮込み料理など利用範囲は広いです。

【そともも】
ももの外側の部分です。きめが粗くやや固いのが特徴で、ブロックのままポトフなどの煮込み料理にするとよいでしょう。
薄切りにして炒め物、煮物など応用範囲は広いです。

【らんぷ】
サーロインに続く腰の部分で、やわらかい赤身肉で味に深みがあります。
刺身やたたき用として珍重されています。ローストビーフにも向いており、利用範囲は広いです。

【すね】
足のふくらはぎの部分です。すねにある多くの筋にはコラーゲンやエラスチンなどのたんぱく質が含まれていて、
加熱するとゼラチンになり、やわらかく食べやすくなります。煮込み料理やスープの材料に向いています。

牛の副生物

【レバー】
肝臓のことで、たんぱく質ビタミンA、鉄が豊富です。
血液の臭みがあるので血抜きをし、薄切りにしてソテー、焼肉、煮物などにします。

【ハツ】
心臓のことです。筋繊維が細かいためころころとした歯ごたえがあり、肉厚で味は淡白です。
たんぱく質、ビタミンB1・B2が豊富で、焼き物、煮物、揚げ物に向いています。

【ミノ】
ウシの4つある胃の内、第1胃のことです。4つの胃の中で一番大きく、肉厚で歯ごたえがあります。
線維が硬いので、筋目に沿って直角に切ります。焼き物、炒め物に向いています。

【センマイ】
第3胃のことです。脂肪が少なく、鉄が多く含まれています。
特有の歯ごたえが特徴で、モツ料理、炒め物、和え物などに向いています。

【ハラミ】
横隔膜の腹側の部分です。
やわらかく、適度に脂肪があるので、焼肉やカレー、シチューなどに向いています。

【サガリ】
横隔膜の腰椎に近い部分です。ハラミと同様、適度な脂肪があり、やわらかいです。
肉厚の部分はステーキにもでき、煮込み料理に向いています。

【タン】
舌のことで、タウリンが豊富です。脂肪が多く味は濃厚で、煮込むとやわらかくなります。
根元のほうがふとく霜降りになりやすいです。ゆでてシチュー、焼肉などにします。

【テール】
尾のことです。畜産物で尾を食用するのはウシだけです。
コラーゲンが多いので、長時間の加熱でゼラチン化し、やわらかくなります。
シチューやスープにします。

【カシラニク】
こめかみとほおの部分です。歯ごたえがあり、おもに加工食品の原料に使われています。
串焼きのほか、煮込み料理などにもします。

その他の副生物

【ハチノス】
第2胃のことで、内壁の形が蜂の巣のように見えることからこう呼ばれています。
煮込み料理やもつ焼きなどにします。

【アキレス】
後ろ足の膝下にある腱のことです。長時間に込むとゼラチン状になるので、おでんの材料などに使われます。